企画上映

アーカイブ・コレクション Part 21

小田香:地下世界と

1月22日(木)~1月25日(日)、1月28日(水)~1月31日(土)

地下世界を鋭くとらえ、身の回りの世界を慈しむように眼差す。小田香による驚きの映画群が、
福岡市総合図書館へ新規寄贈され特集上映を催します。
◎すべて小田香監督作品/デジタル上映/「Undergound アンダーグラウンド」のみ料金が異なります
/詳しくは以下をご参照ください


観覧料(「Underground アンダーグラウンド」を除く): 
大人=600円/大学生・高校生=500円/中学生・小学生=400円/福岡市在住の65歳以上の方・わたすクラブ会員・障がい者の方および介護者の方1名=300円(要証明書・会員証原本提示)

観覧料(「Underground アンダーグラウンド」):
一般=1,400円/学生(大学生・高校生・中学生・小学生)および各種割引=700円
※以下の方が割引となります(要証明書・会員証原本提示)。
①福岡市在住の65歳以上の方/②「わたすクラブ」会員/③障がい者の方および介護者の方1名


1月24日(土)イベント(いずれも映画上映とセットでご鑑賞いただけます)

11:00 「カラオケ喫茶ボサ」「母との記録「働く手」」上映後Q&A
14:00 「Underground アンダーグラウンド」上映後トーク
(15:25-16:20予定)



登壇者:小田香  (おだ・かおり)

1987年大阪府生まれ。フィルムメーカー/アーティスト。映画・映像を制作するプロセスの中で「我々の人間性とはどういうもので、それがどこに向かっているのか」を探究する。2013年タル・ベーラが陣頭指揮するfilm.factoryに第1期生として招聘。初長編作品2015 年「鉱 ARAGANE」が山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015・アジア千波万波部門特別賞受賞。大島渚賞(2020年・第1回)、芸術選奨文部科学大臣新人賞(2021年・第71回)受賞。

1月23日(金)の関連イベントはこちらへ 


1/24土17:00 1/28水14:00 
2本立て上映(101分)ノイズが言うには+あの優しさへ 

ノイズが言うには
Thus A Noise Speaks

2010/日本(FieldRain)/カラー/38分



夏休みに一時帰国した主人公は、23歳の誕生日に自身が性的少数者であると家族に告白する。家族の協力のもと己の告白についての映画をつくりはじめる。映画制作を通し、各々が自己を演じ、その言動を追体験するなかで、無きものになりつつあった告白が再び家族の前に提示される。なら国際映画祭2011 NARA-wave部門観客賞。

あの優しさへ
Toward A Common Tenderness

2017/日本(FieldRain)/カラー/63分



小田の生まれ故郷である日本で撮影した私的な映像とサラエボのフィルムスクールで学んだ3年間の授業の中で撮影した未使用のフッテージを使用し、性の問題を抱える人々、国境を越えての対話、貧しさや労働についてなどを問うパーソナルな作品。ライプティヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭2017正式出品。

1/22木11:00 1/29木14:00
短編集A (5作品・74分)


ひらいてつぼんで The Thread of Red
 Cocoons 2012/カラー/13分

呼応 Ko Oh 2014/カラー/19分
FLASH 2015/カラー/25分
色彩論 序章 Theory of Colours:
 prologue 2017/白黒/6分

天 TEN 2017/カラー/11分



              天 TEN
                       


1/23金11:00 1/29木14:00
短編集B 
(8作品・76分・すべてカラー)

シネ・ヌーヴォ20周年プロジェクト
 Cine nouveau 20th Anniversary
 Project 2017/18分

TUNE 2018/6分
風の教会 Wind Church 2018/12分
Night Cruise 2019/7分
OUR CINEMAS 2018-2020/4分
水景 Water Scape 2020/6分
夜行列車 Night Train 2021/10分
Lighthouse 2024/13分





 風の教会 Wind Church


1/22木14:00 1/31土17:00

鉱 ARAGANE
Aragane

2015/ボスニア=日本/カラー/68分/日本語字幕付き




ボスニアの首都サラエボ近郊の100年の歴史あるブレザ炭鉱。闇の中で蠢く男たちのヘッドランプが交錯し、爆音で鳴り続ける採掘重機と歯車、そしてツルハシの響き。地下300メートルの死と隣り合わせの空間に、小田は単身カメラを持ち込みひたすら見つめる。世界中の映画祭で衝撃を持って迎えられた小田監督の代表作。

1/23金14:00 1/31土14:00

セノーテ
TS’ONOT | Cenote

2019/メキシコ=日本/カラー/75分/日本語・英語字幕付き



メキシコ、ユカタン半島北部に点在する、セノーテと呼ばれる洞窟内の泉。現世と黄泉の世界を結ぶと信じられていたセノーテをめぐって交錯する、人々の過去と現在の記憶。光と闇の魅惑の映像に遠い記憶がこだまする。本作で、2020年に設立された大島渚賞では審査委員長・坂本龍一の激賞を得て、第1回受賞という快挙となった。

1/24土11:00 
2本立て上映(38分)カラオケ喫茶ボサ+母との記録「働く手」

カラオケ喫茶ボサ
Karaoke Cafe BOSA

2022/日本(FieldRain)/カラー/13分

カラオケ喫茶ボサは大阪の郊外にある、歳を重ねたご近所さんたちがカラオケしたり休んだりする場所。小田監督は、母が働くその場所で、タイムカプセルに残すように、人々の痕跡やそこに宿る記憶を焼き付ける。



母との記録「働く手」
Recording with Mother ‘Working Hands’

2025/日本(FieldRain)/カラー/25分

恵比寿映像祭2025のコミッション・プロジェクト出品作。「ノイズが言うには」(2010)、「カラオケ喫茶ボサ」(2022)に続く母と共作してきた3作目。母が、自分が歩んできた道を遡るように語ってゆく。






1/25日11:00 1/30金11:00 

GAMA 
GAMA

2023/日本(豊中市芸術文化センター=trixta)/カラー/53分



沖縄戦で多くの住民が命を落とした自然洞窟「ガマ」の中で、平和の語り部としてガイドを務める男性。その傍らに佇む青い服の女性が、現代と過去の交差を表現する。映画作家・ダンサーの吉開菜央が「Underground アンダーグラウンド」に繋がる、シャドウ(影)という女性を体現し、歴史と記憶に触れる小田の新境地となった。

1/24土14:00 1/31土11:00(特別料金)

Underground 
アンダーグラウンド
Underground

2024/日本(trixta)/カラー/83分
出演:吉開菜央




©2024 trixta

地下の暗闇から現れた「シャドウ(影)」は女の姿を借り、時代も場所も超えた旅に出る。シャドウは地下鉄が走る音を聞き、戦争で多くの人々が命を落としたほら穴の中で死者の声に耳を澄ませる。山奥の寺では、壁面に彫られた仏のために読経する僧侶のかたわらに身を寄せる。かつてその場所で起きたことをトレースするシャドウは、ある映像に導かれ、湖の底に沈んだ街へと向かう。

1/25日14:00 1/30金14:00

FUKUSHIMA with BÉLA TARR

2024/日本(FieldRain)/カラー/180分/日本語・英語字幕付き



2024年2月、世界的な映画作家タル・ベーラによるワークショップが福島県内の12市町村を舞台に行われた。世界中から集まった若手映画監督が自ら題材を見つけ、短編映画集を作り上げる過程をタル・ベーラの愛弟子・小田が撮影・編集した。いままさに生まれようとする作品をめぐる対話と、作り手同士の緊張感が活写されている。

上映スケジュール

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