企画上映

ジョージア映画祭

自由、夢、人間―映画の王国ジョージアから―
ジョージア映画史に燦然と輝く独創的な作品群を上映します。


観覧料: 
一般=1,400円/学生(大学生・高校生・中学生・小学生)および各種割引=700円
※以下の方が割引となります(要証明書・会員証原本提示)。
①福岡市在住の65歳以上の方/②わたすクラブ会員/③障がい者の方および介護者の方1名

[主催] 福岡市総合図書館映像ホール・シネラ実行委員会
[共催] ジョージア映画祭、一般社団法人コミュニティシネマセンター
[企画・制作] はらだたけひで
[企画協力・日本語字幕] 児島康宏
[上映素材制作] 大谷和之
[協力] ジョージア国立アーカイブ、ジョージア国立フィルムセンター、ジョージア・フィルム、ジョージア映画アカデミー
◎すべてデジタル(DCP)上映/「ピロスマニのアラベスク」以外はジョージア語版

トークイベント 6/7土14:00

「ピロスマニ」 上映後(15:30-17:00頃予定)
 ゲスト:はらだたけひで氏 (ジョージア映画祭主宰・絵本作家)


はらだたけひで プロフィール

1954年東京生まれ。2019年2月まで44年間、岩波ホールに勤務。1978年公開の「ピロスマニ」以降、同ホールでのジョージア映画公開に努め、2018年、2022年、2024年にジョージア映画祭を開催する。絵本に『パシュラル先生』シリーズ、『フランチェスコ』(ユニセフ=エズラ・ジャック・キーツ国際絵本画家最優秀賞)など多数。著作に『グルジア映画への旅』、『放浪の画家ニコ・ピロスマニ』、『ジョージア映画全史 自由、夢、人間』などがある。





6/13[金]14:00 6/21[土]14:00

カジェティ砦 ქაჯეთი Kajeti


監督:コンスタンティネ・ミカベリゼ
1936/白黒/33分/日本語字幕付き

 



原作『豹皮の騎士』は、ジョージア人の心の礎ともいえる12世紀の長篇叙事詩。この国の黄金時代に宮廷詩人ショタ・ルスタヴェリからタマル女王に捧げられた。その詩のクライマックスである騎士たちのカジェティ砦攻略とネスタン姫の救出を描く。

少女デドゥナ დედუნა Deduna

監督:ダヴィト・ジャネリゼ
1985/カラー/64分/日本語字幕付き



母を亡くし、山間の村で父と暮らす少女の質朴な生活を静謐な映像でとらえる。自然と人間の暮らしを繊細に謳い上げた詩的作品。現在、プリントは失われ、今回は監督から提供されたDVDから上映素材を制作した。マンハイム映画祭グランプリ。

6/12[木]14:00 6/22[日]11:00

ケトとコテ  ქეთო და კოტე  Keto da Kote

監督:ヴァフタング・タブリアシヴィリ、シャルヴァ・ゲデヴァニシヴィリ
1948/白黒/90分/日本語・英語字幕付き

 



19世紀半ばのトビリシ、商人の娘ケトと公爵の甥コテが、仲人ハヌマの助けを得て困難を乗り越え、無事結ばれるまでを描く。今もジョージアの人々に愛される国民的娯楽映画。戦後の沈滞した社会に活気を生むために製作された絢爛豪華なミュージカル。

6/14[土]14:00 6/26[木]14:00

マグダナのロバ  
მაგდანას ლურჯა
Magdanas Lurja


監督:レゾ・チヘイゼ、テンギズ・アブラゼ
1955/白黒/71分/日本語・英語字幕付き



1956年カンヌ国際映画祭短編部門グランプリを獲得、ジョージア映画を世界に知らしめた。後の巨匠アブラゼ監督とチヘイゼ監督の第1作。病気のロバを救った貧しい母子の姿を描き、硬直化した映画界に新風を吹き込んだ。旧邦題「青い目のロバ」。

ピロスマニのアラベスク
არაბესკები ფიროსმანის თემაზე 
Arabeskebi Pirosmanis temaze

監督:セルゲイ・パラジャーノフ
1985/カラー/22分/ロシア語版/日本語字幕付き





パラジャーノフ監督はトビリシ生まれのアルメニア人。その傑出した才能のために投獄され、長く沈黙を強いられたが、ジョージア映画人の協力で復活を果たす。画家ピロスマニへの敬愛の思いを自らの汎コーカサス的ともいえる目眩く美意識で描く。

6/6[金]14:00 6/28[土]14:00

ひとつ空の下―3つのエピソード
ერთი ცის ქვეშ
Erti tsis kvesh

監督:ラナ・ゴゴベリゼ
1961/白黒/80分/日本語字幕付き





ラナの長篇第1作であり、3話から成るオムニバス。1921年、赤軍侵攻下で避難する貴婦人の愛。1941年、大祖国戦争勃発下の娘の日々。1961年、「雪どけ」期の女性建築士の想い。歴史の節目となった年を背景に各時代の女性の運命を鮮烈に描く。

6/11[水]14:00 6/15[日]11:00

大いなる緑の谷
დიდი მწვანე ველი
Didi mtsvane veli

監督:メラブ・ココチャシヴィリ
1967/白黒/85分/日本語字幕付き

 



名匠ココチャシヴィリ監督の代表作。広大な草原を背景に、祖先からの伝統を重んじる牛飼いが、近代化や集団農場化という中央政府の政策に歩み寄れず、家族とともに苦悩する姿を描く。俳優たちの力強い演技、白黒の映像が心に迫る不朽の名作。


6/7[土]11:00  6/18[水]14:00

奇妙な展覧会
არაჩვეულებრივი გამოფენა
Arachveulebrivi gamopena

監督:エルダル・シェンゲラヤゼ
1968/白黒/93分/日本語字幕付き



エルダル独特のユーモアとペーソスが開花した作。西ジョージアの古都クタイシで、一人の彫刻家が師から受け継いだ大理石を前に傑作を夢見るが、激動する時代に翻弄されてゆく。自らの人生を受容してゆく姿を描いた人間愛に溢れる国民的映画。

6/7[土]14:00 6/27[金]14:00

ピロスマニ 
ფიროსმანი Pirosmani

監督:ギオルギ・シェンゲラヤ
1969/カラー/86分/日本語字幕付き



ピロスマニ(1862?-1918)は日々の糧とひきかえに絵を描き続けた。シェンゲラヤ監督は画家の人生と魂を清冽に描き、その姿にジョージアの人と文化、歴史、風土への思いを重ねた。そして映画「ピロスマニ」はイコンのように崇高な輝きを帯びてゆく。

6/8[日]11:00  6/25[水]14:00

奇人たち
შერეკილები Sherekilebi

監督:エルダル・シェンゲラヤゼ
1973/カラー/79分/日本語字幕付き



ジョージア国民にこよなく愛される作品。無一文の青年が、憲兵隊が横暴を振るう奇妙な町で、牢獄に幽閉された老発明家とともに空飛ぶ機械を完成させようとする──自由への願いと全体主義への痛烈なアイロニーが込められた奇想天外な冒険物語。

6/6[金]11:00 6/19[木]14:00

インタビュアー  
რამდენიმე ინტერვიუ პირად საკითხებზე
Ramdenime interviu pirad sakitkhebze

監督:ラナ・ゴゴベリゼ
1978/カラー/95分/日本語字幕付き



ラナの作品はいずれも高い知性と繊細な感性を感じさせ、女性と時代、女性と社会を鋭く捉える。本作はジョージア初のフェミニズム映画といわれ、女性新聞記者の家庭における葛藤、そして彼女の女性たちへの取材の日々をとおして現代を浮き彫りにする。

6/8[日]14:00 6/20[金]14:00

青い山―本当らしくない本当の話
ცისფერი მთები ანუ დაუჯერებელი ამბავიშ
Tsisperi mtebi anu daujerebeli ambavi

監督:エルダル・シェンゲラヤ
1983/カラー/95分/日本語・英語字幕付き




カンヌ国際映画祭で歴史的名作ベスト20に選ばれた。若い作家が自作の小説を出版するために出版所を訪れる。そこの異星の住人のような職員の奇妙な姿をとおし、役人社会の現実を笑いと風刺で描いたエルダルの代表作。ソ連邦崩壊を予見した作品。

6/5[木]14:00 6/22[日]14:00

母と娘―完全な夜はない
დედა-შვილი [ან ღამე არ არის არასოდეს ბოლომდე ბნელი]
Deda-shvili [an ghame ar aris arasodes bolomde bneli]

2023/カラー・白黒/89分/日本語字幕付き





ラナ・ゴゴベリゼ監督が95歳にして、ソヴィエト体制下における母ヌツァとの日々を語った作品。ヌツァはスターリン時代に家族を粛清され、自らも10年間流刑された。厳しい時代を生きた母へのオマージュ。2024年のベルリン国際映画祭に正式出品された。

上映スケジュール

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