通常上映

同時代を生きた二人の映画女優

生誕100年 高峰秀子&京マチ子特集 

日本映画黄金期に燦然と輝くふたりの名女優をスクリーンでご覧あれ!


会 期: 4月4日(木)~24日(水)※休館日・休映日除く
観覧料: 
大人=500円/大学生・高校生=400円/中学生・小学生=300円/福岡市在住の65歳以上の方・「わたすクラブ」会員=250円(要証明書・会員証原本提示)/障がい者の方および介護者の方1名=無料(要証明書提示)
◎すべて総合図書館収蔵/35ミリフィルム上映

京マチ子・高峰秀子

京マチ子は今回上映する『羅生門』『雨月物語』『地獄門』で、立て続けに主要な国際映画祭で受賞し「グランプリ女優」と称されました。他に、京マチ子の印象的な作品を挙げるならば1959年の『浮草』でしょうか(今回シネラでの上映はありません)。小津安二郎監督のキャリアで唯一大映で監督した作品で、撮影は『羅生門』『雨月物語』の宮川一夫です。京マチ子の出演作としても小津安二郎監督作品としても、ちょっと異色の作品です。ハワイが大好きで何度も訪れていた京マチ子は、小高い丘にある墓を生前購入していて、2019年に自分で手配した見晴らしの良い場所に納骨されました。 高峰秀子も海外映画人から熱い支持を受ける女優です。『男たちの挽歌』『さらば、わが愛/覇王別姫』などで一世を風靡した香港の俳優レスリー・チャンは、映画祭の授賞式で功労賞を受賞した高峰に駆け寄って手を握り、長年のファンだと直接伝えたとか。『アネット』『ポンヌフの恋人』などで知られる映画監督レオス・カラックスは、パートナーでもあったジュリエット・ビノシュを連れて、高峰秀子に会いに行き、『稲妻』『浮雲』などの成瀬巳喜男監督作品について熱烈に語り、遠くフランスの世代も離れた(当時)青年監督の情熱に高峰は驚かされたようです。その後3人で食事に行ったときには、高峰がフランス語で料理の説明をしてくれて、カラックスとビノシュは高峰がますます好きになったというエピソードが残されています。実は、1951年、会社には属せず当時珍しかったフリーの俳優であった27歳の高峰は、半年ほどパリに滞在していて、自由を満喫していたことがありました。(学芸員・杉原)


高峰秀子

4/5金11:00 4/13土14:00

昨日消えた男

1941年/東宝映画/白黒/89分

監督:マキノ正博 
出演:長谷川一夫 高峰秀子 山田五十鈴



大家の勘兵衛は強欲な男で長屋の住人篠崎源左衛門に対し、借金のカタに娘・お京を差し出すように迫る。その夜勘兵衛の死体が発見される。目明しの八五郎が捜査を進めるが、犯人が分からない。ダシール・ハメットの「影なき男」を下敷きにした「遠山の金さん」もの。マキノ監督のスピードとサスペンスあふれる演出が見事な娯楽作品。

4/6土11:00 4/10水11:00  4/18木14:00

カルメン故郷に帰る

1951年/松竹/カラー/86分

監督:木下恵介 
出演:高峰秀子 小林トシ子




東京でダンサーとして成功したカルメンは、友人のマヤ朱実をつれて故郷である浅間山麓の村に帰ってきた。自分を芸術家だと思っているカルメンだが、二人の派手な行動は村で大騒ぎとなり、とうとう父親は寝込んでしまう。日本初のオールカラー劇映画として製作された画期的な作品。内容は木下監督のオリジナルのアイデアであり、高峰秀子がカルメンをコミカルに演じており、一種の風刺喜劇となっている。


4/7日11:00 4/19金14:00

稲妻

1952年/大映/白黒/87分

監督:成瀬巳喜男 
出演:高峰秀子 浦辺粂子


バスガイドの清子は、母親おせいと姉2人、兄1人の4人家族だが、兄弟の父親は全部違っていた。長女の縫子と次女の光子は結婚していたが、長男嘉助は無職だった。ある日縫子が清子に綱吉との縁談を持ってくるが、縫子は縁談を利用して金儲けをしようとしていた。林芙美子の同名小説の映画化。母親おせいは芙美子の実母がモデルだが、映画化に際して戦前から戦後に舞台が変わっている。高峰秀子が清子を好演する、成瀬監督の傑作の一本。

4/4木14:00  4/14日14:00  4/24水14:00  

二十四の瞳

1954年/松竹/白黒/155分 

監督:木下恵介 
出演:高峰秀子 夏川静江 





昭和3年。大石久子は瀬戸内海の小豆島の分校に赴任する。生徒は1年生の12人。久子は島の生活に馴染むのに時間がかかるが、次第に子どもたちもうちとける。しかしある日子どもたちのイタズラで足を痛めて学校を休むことになる。女教師と12人の生徒の戦争をはさむ18年間を描いた感動作。随所に歌われる童謡も叙情性を高めており、木下恵介監督の代表作であり、日本映画を代表する名作となった。

4/11木14:00 4/20土14:00

浮雲

1955年/東宝/白黒/123分 

監督:成瀬巳喜男 
出演:高峰秀子 森雅之





幸田ゆき子は戦争中インドシナで富岡に出会い、愛し合う。日本に帰ったら妻と別れるという富岡の言葉を信じたゆき子だが、富岡の態度ははっきりしない。やむなく米兵の世話になるゆき子だが、その後も富岡とは交際が続く。主人公の二人は、結婚する事もなく別れもしない。原作は林芙美子最晩年の傑作といわれているが、映画も成瀬監督の最高傑作と評価は高い。主演の高峰秀子、森雅之共に忘れがたい名演の日本映画の最高の名作の一本である。

4/10水14:00 4/21日14:00

喜びも悲しみも幾歳月

1957年/松竹/カラー/159分 

監督:木下恵介 
出演:佐田啓二 高峰秀子





昭和7年、新婚の有沢四郎ときよ子の夫婦は観音崎灯台に赴任する。その後北海道の石狩灯台、九州五島の女島灯台、佐渡の弾崎灯台など全国の灯台に赴任していく。「二十四の瞳」と共に木下恵介監督作品として最も有名な作品。灯台守夫婦の25年に渡る年代記であり、それはそのまま激動の昭和史とも重なっている。日本の風景に溶け込んだささやかな庶民の生活への賛歌である。


4/6土14:00 4/11木11:00

張込み

1958年/松竹/白黒/116分 

監督:野村芳太郎 
出演:高峰秀子 宮口精二




ピストルを持って逃亡中の強盗殺人犯を探すために二人の刑事が、犯人の元恋人である女が住む佐賀にやって来る。刑事は犯人が現れるのを待ち、今は結婚して平凡な生活を送る女を密かに張込むのだった。ドキュメンタリータッチの緊張感溢れる演出が見事な野村芳太郎監督の代表作の一本。犯罪ドラマの一つの頂点と評価されている傑作である。

4/5金14:00 4/14日11:00 4/17水11:00 

無法松の一生

1958年/東宝/カラー/104分 

監督:稲垣浩 
出演:三船敏郎 高峰秀子 





1943年の阪妻版「無法松の一生」が戦前と戦後、二度も検閲禍によりカットされたことから、監督自らワイド・スクリーン、カラー版としてリメイク。脚本も43年版と同じ伊丹万作のオリジナルを使用している。無法松役を三船敏郎、吉岡夫人役は高峰秀子。ヴェネツィア映画祭グランプリを獲得。


京マチ子

4/13土11:00 4/19金11:00

羅生門

1950年/大映/白黒/88分 

監督:黒澤明 
出演:三船敏郎 京マチ子




平安時代。羅生門で雨宿りをする二人の男がさきほど見た裁判の話で悩んでいた。盗賊の多襄丸が武士を殺して、妻の真砂を犯したという事件だった。ところが証言した者の内容がすべて食い違っていたのだ。原作は芥川龍之介の「藪の中」。脚本はこれがデビューである橋本忍。証言者が自分に都合の良い証言をして真実がまったくわからないというこの作品は、51年ヴェネツィア映画祭でグランプリを獲得。世界中の監督に影響を与えたといって過言ではない傑作である。

4/12金11:00 4/21日11:00

偽れる盛装

1951年/大映/白黒/103分 

監督:吉村公三郎 
出演:京マチ子 藤田泰子





祇園の芸者である君蝶は男を手玉に取るドライなタイプ。君蝶の妹の妙子は市役所に勤め、同僚の考次と結婚の約束をしていた。ところが考次の母親・千代はこれに反対、怒った君蝶は千代の旦那を籠絡しようとする。本作の脚本は新藤兼人が溝口健二監督の「祇園の姉妹」に対するオマージュとして書き上げたもの。君蝶を演じる京マチ子は艶やかさと芯の強さを見事に表現している。


4/7日14:00 4/17水14:00 4/24水11:00

雨月物語

1953年/大映/白黒/97分 

監督:溝口健二 
出演:京マチ子 森雅之




戦国時代、陶工の源十郎は京に焼き物を売りに行く。若狭という美女から大量の注文をもらった源十郎は品物を持って屋敷を訪れるが、思わぬ歓待を受ける。若狭の魅力のとりこになった源十郎は屋敷を出ることができなくなる。巨匠・溝口健二監督の代表作の一本であり、日本映画の様式美の極致ともいうべき幽玄な世界を作り出している。ヴェネツィア映画祭で銀獅子賞を獲得、溝口監督の名を世界に知らしめた、日本映画を代表する名作。

4/12金14:00 4/20土11:00  

地獄門

1953年/大映/カラー/88分 

監督:衣笠貞之助 
出演:長谷川一夫 京マチ子





平清盛の留守を狙って反清盛派の反乱がおきる。上皇とその妹を救うため側近の侍女・袈裟が身代わりとなり牛車に乗る。盛遠はその牛車の警護を任され、敵を蹴散らすのだが、盛遠は袈裟の美しさに心を奪われてしまう。菊池寛の小説「袈裟の良人」の映画化。大映初のカラー作品であり、豪華絢爛たる時代絵巻は、カンヌ映画祭グランプリやアカデミー外国語映画賞などを受賞した。

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