特別企画 シネラ映像祭

松本俊夫監督特集

昨年亡くなった実験映画の巨匠・松本俊夫監督の特集

会 期:平成30年6月13日(水)~6月24日(日)※休館日・休映日除く
観覧料:600円
(大人) 500円(大学生・高校生) 400円(中学生・小学生)
※定員制。各回入替制。
※チケットはすべて当日券。前売り券はありません。
※障がい者の方及び福岡市在住の65歳以上の方は300円。(手帳や保険証などの提示が必要です。)

※「わの会」会員の方は300円。(会員証の提示が必要です。)


松本俊夫監督
1932年名古屋市生まれ。東京大学卒業後、新理研映画に入社、PR映画「銀輪」(1955)で監督デビューする。59年新理研映画を退社し、「記録映画」「映画批評」などの雑誌で理論家として活動しながら「安保条約」(1959)「西陣」(1961)などのドキュメンタリー映画を監督。68年に松本プロダクションを設立し、「薔薇の葬列」(1969)などの劇映画と並行しながら「アート・マン」(1975)などの実験映画を多数制作、実験映画やヴィデオアートを牽引する存在だった。80年九州芸術工科大学教授、85年京都芸術短期大学教授、91年京都造形芸術大学教授、1999年日本大学芸術学部教授に就任、後進の指導は熱心であり、影響を受けた映像作家は多い。2017年腸閉塞により死去。映像作家、監督としてだけでなく批評家、教育者として日本を代表する映画人の一人だった。


薔薇の葬列 

監督:松本俊夫 
出演:ピーター 土屋嘉男    




6月13日(水)14:00
6月24日(日)14:00


1969年/35ミリ/モノクロ/104分/松本プロ=ATG


美少年のエディはゲイバー「ジュネ」のナンバーワンで店の経営者である権田の愛人でもあった。ジュネのママで権田と同棲するレダはそれを知りエディを憎悪する。松本俊夫監督の劇映画デビュー作。ゲイボーイ、ヒッピー、学生運動、ハプニングなど当時の風俗を盛り込んだドキュメンタリー的な作品で大きな衝撃を与えた。キューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」に影響を与えたとも言われている。※15歳未満鑑賞不可。

修羅

監督:松本俊夫 
出演:中村賀津雄 三条泰子   




6月14日(木)14:00
6月23日(土)14:00


1971年/35ミリ/モノクロ/135分/松本プロ=ATG

 

浪人・薩摩源五兵衛は芸者小万に熱をあげており、小万が身請けされると知り、主君の仇討に参加するために工面した100両の金を使って小万を身請けしてしまう。ところが小万には三五郎という亭主がいた。鶴屋南北の歌舞伎狂言「盟三五大切」をもとに松本俊夫が脚本化した作品。登場人物12人のうち9人が死ぬという壮絶な怨念のドラマである。※15歳未満鑑賞不可

十六歳の戦争

監督:松本俊夫 
出演:下田逸郎 秋吉久美子     




6月14日(木)11:00
6月23日(土)11:00


1973年/35ミリ/カラー/94分/サンオフィス 


有永甚はあずなという16歳の少女と出会う。豊川はかつて東洋一の海軍大工廠があり、大空襲で多くの若者が死亡した街だった。あずなの家族に興味を持った有永甚はしばらく街に留まる。大空襲の慰霊祭を背景に男女の出会いを描いた作品。フォークシンガー下田逸郎の「陽の当たる翼」に載せて描いた映像詩。秋吉久美子の初主演作であり、瑞々しい魅力を放つ。73年の製作だが公開されたのは76年。

ドグラ・マグラ

監督:松本俊夫
出演:桂枝雀 松田洋治    




6月13日(水)11:00
6月24日(日)11:00


1988年/35ミリ/カラー/109分/
活人堂シネマ=都市環境開発

九州医科大学精神科の病棟で呉一郎が目を覚ます。彼はすべての記憶を失っており、担任の若林教授によれば恐ろしい事件のショックが記憶喪失の原因だという。原作は夢野久作の同名小説。映画は狂気と記憶に関する物語であり、呉一郎と若林教授をめぐる推理とサスペンスに溢れる。堂々巡りのメビウスの輪のような錯覚をもたらす作品。若林教授を演じる桂枝雀が出色。

映像の発見―松本俊夫の時代 第Ⅰ部 記録映画編

監督:筒井武文  




6月16日(土)11:00
6月21日(木)11:00

 
2015年/デジタル/カラー/
137分/プロダクション・バンブー

松本俊夫の活動の軌跡を記録したドキュメンタリー映画第Ⅰ部。松本俊夫は青春期に映画と出会い、円谷プロと組んだ「銀輪」(1955)で監督デビューする。批評家として「記録映画」を創刊、テレビやラジオなどに活躍の場を広げていく。「母たち」(1967)でベネチア映画祭グランプリを受賞する。記録映画の作家として活躍した時代の記録。主なインタビューの登場人物は観世栄夫(能楽師)、佐々木守(脚本)等。

映像の発見―松本俊夫の時代 第Ⅱ部 拡張映画編

監督:筒井武文




6月16日(土)14:00
6月21日(木)14:00


2015年/デジタル/カラー/
153分/プロダクション・バンブー

松本俊夫の活動の軌跡を記録したドキュメンタリー映画第Ⅱ部。学生運動や映画祭粉砕などの激動の時代。松本俊夫は大阪万博においてエクスパンデッド・シネマ(拡張映画)に取り組む。批評集「映像の発見」の創刊により大きな反響を呼ぶ。また石堂淑朗や大島渚との論争などを記録する。主なインタビューの登場人物は西嶋憲生(映像研究家)、かわなかのぶひろ(映像作家)、金井勝(映像監督)等。

映像の発見―松本俊夫の時代 第Ⅲ部 劇映画編

監督:筒井武文    




6月17日(日)11:00
6月22日(金)11:00

2015年/デジタル/カラー/
140分/プロダクション・バンブー

松本俊夫の活動の軌跡を記録したドキュメンタリー映画第Ⅲ部。イタリアのネオレアリズモやフランスのヌーヴェルバーグに影響を受け、劇映画「薔薇の葬列」(1969)を監督。「修羅」(1971)「十六歳の戦争」(1973)「ドグラ・マグラ」(1988)へと続く劇映画の系譜をたどる。「ドグラ・マグラ」におけるカメラマン鈴木達夫との関係や脚本家・大和屋竺との確執などが記録される。主なインタビューの登場人物は中条省平(フランス文学者)、渡辺哲也(映画監督)等。

映像の発見―松本俊夫の時代 第Ⅳ部 実験映画編

監督:筒井武文     




6月17日(日)15:00
6月22日(金)14:00


2015年/デジタル/カラー/
109分/プロダクション・バンブー

松本俊夫の活動の軌跡を記録したドキュメンタリー映画第Ⅳ部。映像の本質と可能性を追求した実験映画の流れを松本俊夫自らが解説。80年代に訪れた作品の変化、90年代以降の沈黙の意味が明かされる。2006年に川崎市民ミュージアムで開催された「映像の変革」の関連企画展「眩暈の装置:松本俊夫をめぐるインターメディアの鉱脈」でのインスタレーションも記録。主なインタビューの登場人物は川村健一郎(川崎市市民ミュージアム学芸員)等。


映像の発見―松本俊夫の時代 第Ⅴ部 映画運動編

監督:筒井武文




6月15日(金)14:00
6月20日(水)14:00


2015年/デジタル/カラー/
161分/プロダクション・バンブー


松本俊夫の活動の軌跡を記録したドキュメンタリー映画第Ⅴ部。筒井武文監督が松本俊夫の書斎を訪れ、第1部から第4部までで語られてきたことに対する疑問を投げかける。芸術運動、映画批評、戦争責任、大島渚との論争、万博問題、共闘し別れた同志たち。松本俊夫の言葉は思考を吟味するように紡がれていく。そして2005年に発掘されたデビュー作「銀輪」について語る。


西陣 1961年/16ミリ/モノクロ/25分/松本俊夫
石の詩
 1963年/16ミリ/モノクロ/24分/松本俊夫
モナ・リザ
 1973年/16ミリ/カラー/3分/松本俊夫
アート・マン
 1975年/16ミリ/カラー/12分/松本俊夫
SHIFT
 1982年/16ミリ/カラー/9分/松本俊夫
エングラム(記憶痕跡)
1987年/16ミリ/カラー/12分/松本俊夫 



6月15日(金)11:00
6月20日(水)11:00

記録映画でありながら、従来の記録映画の枠に収まらない「西陣」「石の詩」。松本俊夫の実験映画の代表作「モナ・リザ」「アート・マン」。大学教授として教鞭をとりながら製作した「SHIFT」「エングラム(記憶痕跡)」。常に先鋭的な映像表現を模索し続けた松本俊夫の短編映画集。

上映スケジュール

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